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〓プロ野球「チームO・K」自主トレサポート⑬ 筋トレの情報に感情を載せる
2026-01-20
今回のサポートでは、選手たちと改めて「筋肥大のメカニズム」について共有しました。
筋肉量を増やすための刺激には、大きく分けて以下の2つのアプローチがあります。
1. 重量への挑戦(筋線維維再生系:物理的刺激)
「10RM(10回が限界の重さ)」の重量に挑むことで、筋線維に微細な損傷を与え、その修復プロセスによって筋肉を太くする方法です。 1本の筋線維は直径約100μm(マイクロメートル)、長さは最大数十センチに及び、その中には500〜700個もの「核」が存在します。トレーニングの刺激によって「筋サテライト細胞」が筋線維に融合し、新たな核が打ち込まれます。核はそれぞれ一定の「縄張り(ドメイン)」を持っているため、核の数が増えることで、筋線維そのものが劇的に肥大していくのです。
2. 効かせるトレーニング(たんぱく質代謝系:化学的刺激)
最大挙上重量(1RM)の50%程度の負荷を用い、常に筋肉に力を入れた状態で、1レップ(1往復)に6秒かけるスロートレーニングです。 これを10回(計60秒間)継続すると、筋線維内の「リボソーム」によるタンパク質合成能力が高まります。細胞核内のDNAにある「筋肉増強の設計図」をmRNA(メッセンジャーRNA)が写し取り、それを基にリボソームがタンパク質を合成することで、着実に筋肉量を増やしていきます。
科学的根拠を「感動的なストーリー」へ
こうした専門知識を伝える際、ただ事実を述べるのではなく、心を込めて「感情」を乗せることで、それは選手にとってスペクタクルな物語へと変わります。私は、筋肉が太くなることの意味を次のように語りかけます。
「10回ギリギリの重さに挑み、心が折れそうになっても必死に食らいつく。筋肉という宝物は、そんな壁を乗り越えた者にだけ贈られるプレゼントなんだ。
実は私たちの体には、筋肉がつきすぎるのを防ごうとする『マイオスタチン』というタンパク質が常にブレーキをかけている。この邪魔を跳ね除け、理想の肉体を手に入れるには、苦しさの極みを乗り越える以外に道はない。君なら、その壁を絶対に越えられるはずだ」
あるいは、低負荷で追い込む際にはこう伝えます。
「今度は軽い重量で、筋肉がパンパンに膨れ上がり、動かなくなるまで追い込んでみよう。これは筋肉の中にある『タンパク質合成工場(リボソーム)』をフル稼働させる作業だ。
今日はこの工場そのものを増設し、巨大化させる具体的な方法を、特別に話そう。工場が大きくなるほどに更なる筋肉増強ができる。これも決して楽な道ではないけど、最後まで意識を高く持ち、苦しさを楽しむ覚悟を持って挑もう。私も最後まで、君の隣で付き合うよ」
科学的な根拠を、相手の目をしっかりと見つめながら情熱的に語りかける。これこそが、選手の魂に火をつける「情報の伝え方」だと信じています。
<写真>1.元ホークス杉内俊哉選手とマルヤジム宝町店にて
2.同志社大学アメリカンフットボール部の指導
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<髙西文利>
マルヤジム・タトラボ代表
『筋力強化の教科書』・『筋力強化の基本書』(東京大学出版会)石井直方・柏口新二・髙西文利著
(た)楽しい・正しい筋トレは体づくり
(か)体づくりは人間づくり
(に)人間づくりは幸せづくり
(し)幸せづくりは楽しい・正しい筋肉づくり(筋トレ)から
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