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〓筋トレの「基本を極める」という真理
2026-01-26
私は50年にわたり筋トレの現場に身を置いてきましたが、昨今の状況は当時からは想像もできないほど喜ばしい変化を遂げたと言えます。 現在は子どもから高齢者まで、多くの人が当たり前のようにトレーニングを行う時代になりました。近隣を見渡せばフィットネス施設がすぐ身近にあり、これは以前では到底考えられなかったことです。
こうした普及の背景で、SNSを通じて多種多様な新しいトレーニング法が瞬く間に広まっています。 しかしその反面、見栄えの良さや目新しさが重視され、筋トレの本質である「基本」が軽視されている傾向も強く感じます。
私の信念は、一貫して「基本の徹底」にあります。それは、故・石井直方東京大学名誉教授が著書『筋力強化の教科書』の序文「基本を極めるということ」で述べられている通り、「基本を極めることこそが、高度な専門性へとつながる」という考えに基づいています。
<「基本を身に付ける」とはどういうことか>
基本の例として、スクワットが挙げられます。スクワットは筋トレの王道ですが、「しゃがんで立ち上がる」という単純な動作の中には、骨盤・股関節・膝が描く軌道の組み合わせが無数に存在します。 「どの軌道がベストか」は、個々人の身体状況によって変化します。個々の状況に応じて最適な軌道を自ら導き出せるようになって初めて、「基本を身に付けた」と言えるのです。
<大竹耕太郎選手との歩み>
今回、筋トレ指導で関わった『チームO・K』の主催者の一人、大竹耕太郎選手(現・阪神タイガース)との出会いは2018年、彼がホークスに入団した時でした。 私が直接指導を担当した後、一時期トレーニングから離れていた彼が、ある日突然、長崎のマルヤジムを訪ねてきました。その際、私たちは時間を忘れて徹底的にトレーニング理論を語り合いました。
それから3年の歳月をかけ、彼は筋トレの基本をじっくりと習得していきました。基本が完成し、さらに磨きをかけていた2022年12月、彼は現役ドラフトで阪神への移籍が決まりました。当時の私の心境は、言葉にできないほど寂しく、辛いものでした。
移籍直前の秋季キャンプ期間、筑後のクラブハウスで彼とマンツーマンのパーソナル指導を行う機会に恵まれました。私は移籍のことは 全く何も知らないまま、邪念を断ち切り、研ぎ澄まされた空間で彼と向き合った時間は、指導者として至福のひとときでした。
その後、大竹選手は新天地で目覚ましい活躍を遂げました。石井先生が説いた「基本を極めることが高度な専門性へと昇華していく過程」を、私は彼を通じて目の当たりにすることができました。彼はまさに、私が理想とする筋トレのあり方を体現してくれました。
<写真>大竹選手と
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<髙西文利>
マルヤジム・タトラボ代表
『筋力強化の教科書』・『筋力強化の基本書』(東京大学出版会)石井直方・柏口新二・髙西文利著
(た)楽しい・正しい筋トレは体づくり
(か)体づくりは人間づくり
(に)人間づくりは幸せづくり
(し)幸せづくりは楽しい・正しい筋肉づくり(筋トレ)から
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