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〓スクワットの「スネと上体（胴体）の傾斜が平行」というしゃがみについて
2023-02-20
私はスクワットのしゃがみについて、
「スネと上体（胴体）の傾斜が平行になるのが基本である」としています。
この根拠は、生理学、力学、解剖学の基本を学んだ結果です。
加えて、47年間のスクワットの実践という経験を通してもそのように思います。
また、筋トレの指導者として、そのようなアドバイスをすることで、スムーズな指導ができるケースが多いです。
その理由を大まかに説明してみます。
力学的な視点では、
足裏の土踏まずにある中心から鉛直に立てた重心線（力の作用線）から、
膝と股関節までのモーメントアームのバランスから見て、そのようにいえると思います。
重心線から膝と股関節までのモーメントアームは1対2の割合になり、股関節が膝関節の2倍ほど負担が大きくなっています。
その状態を真横から見ると、基本的にスネと上体は平行になっています。
このような基本を持つことで、多様性に応えることができていると思います。
世の中には、
自分の体に合ったフォームを身に付けた結果、
スネと上体が平行になっていない人も多数おられます。
一方、そのことが力学的に、膝に大きな負担をかけ過ぎたり、
腰痛になりかねないほどの上体の傾斜になっていたりする場合があります。
この見極めには、膝や股関節のしくみや骨盤の前傾・後傾、
骨盤帯（腰椎・骨盤・股関節）の正常な状態を見る解剖学の基本的な知識も入っています。
また、筋肥大・筋力増強につながる生理学的な視点として、
現在解っている「筋線維再生系とタンパク質代謝系」という2つのメカニズムの効果を最大で最高に引き出すために、
目的の筋肉（大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋・内転筋）への良好な刺激の伝え方も入っています。
具体的には重量や動きの速さ、呼吸法などの調整です。
私にとってはこれらを包み込む最善の対応として、
この「スネと上体の傾斜が平行」という基本を持つことです。
同様に、スクワットの足幅、つま先・膝の向き、下ろす深さ等に関しても、
基本を持つことが多様性に満ちたスクワットの有用な活用法につながるように思います。
「基本を極めることこそが、高度な専門性につながる」これは石井直方東京大学名誉教授の言われたことです。
科学による客観的な視点と、実際に現場で見る主観的・経験的な視点から見ても、
図星だと思います。
石井先生は基本を極めることを、
「基本的方法の上に、多様で適切な応用力を身に付ける、身に付けた状態になる」とも言われています。
基本を極めようと努力した結果として、
信じられないような高重量をいとも簡単に上げたり、
人生を精一杯楽しめる一生歩ける脚力をに見つけたり、
というスクワットの素晴らしさに出会えることだと思います。
写真：石井先生とトレーニング中（トレーニングセンター・サンプレイ1985年頃）
＜おススメ文献＞
『筋力強化の教科書』2020.7.17初版、2020.8.1第6刷
（東京大学出版会）
石井直方・柏口新二・髙西文利著
☆TATLAB（タトラボ；高西トレーニングラボ）では、
高西が直接パーソナル指導・研修会・講習会等を承ります。
#マルヤジム（葉山店・宝町店・中央橋店）
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#長崎
http://www.mlritz.com/link/113/1/228/2/ 『筋トレの基本』DVD
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髙西文利
・マルヤジム・タトラボ代表
・福岡ソフトバンクホークス・筋トレ指導者（2010年～）
・長崎県スポーツ協会スポーツ医科学委員
https://www.instagram.com/f.takanishi/?hl=ja 髙西文利のインスタグラム
https://www.youtube.com/watch?v=uKp5sLIVpgo マルヤジムユーチューブ
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＜マルヤジム理念＞
（た）楽しい・正しい筋トレは体づくり
（か）体づくりは人間づくり
（に）人間づくりは幸せづくり
（し）幸せづくりは楽しい・正しい筋肉づくり（筋トレ）から