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〓頚体角と前捻角
2023-07-01
太ももの骨である大腿骨には、
股関節の近くに曲がったところ(頸部)があり、その角度を「頚体角(けいたいかく)」といいます。
 
この曲がったところが骨盤に対して前に向いている角度を「前捻角(ぜんねんかく)」といいます。
 
頚体角は125度、前捻角は1015度が正常です。
 
これらの角度がスクワットの動きに関係しているようです。
 
スクワットでは主に、太ももの前と後ろ(大腿四頭筋とハムストリングス)それに大殿筋を使います。
 
それに加えて、内転筋も使っています。
 
内転筋に目を向けると、
しゃがむときに股関節を外側へ開く(外転する)ことで、内転筋が伸びます。
 
そして、立ち上がるときに股関節を内側へ閉じる(内転する)ことで、内転筋が縮みます。
 
このときには、同時に股関節の外旋と内旋が起きてきます。
 
これは内転筋の構造によって自然に起きるのですが、
 
フルスクワットを行ってボトムの一番深いところから、
よりスムーズに勢いよくスッと立ち上がるには、股関節の内転と外旋を同時に行うことが必要になるようです。
 
そうすることで、大腿骨をバール(釘抜き)のように使うことができます。
 
上手く使うには
「つま先の方向、膝の開きと絞り具合と立ち上がりの瞬発的な力発揮のタイミング」がカギとなるように思われます。
 
それを上手く利用して信じられないような高重量を簡単に上げてしまうのがウエイトリフターといえそうです。
 
ここでの課題は
①しゃがむときの股関節外転・内旋の仕方
②立ち上がりの股関節の内転・外旋の仕方
③立ち上がりの瞬発的な力発揮のタイミング
このような3つがあると考えられます。
 
これらの答えには基本的なものがありますが、
人の頚体角と前捻角にはそれぞれに若干の違いがありますので、
 
経験を積み上げながら自分にとって最適なところを探すようにします。
 
基本はスクワットの膝動きを真上から見たときに、足の人差し指の鉛直方向にあります。
 
スクワットと大腿骨の頚体角・脛前捻角の間には、とても興味深い関係がありそうです。
 
写真:福岡ソフトバンクホークスのトレーニングルームにての資料づくり
 
 

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<髙西文利>
・マルヤジム(中央橋 宝町 葉山)・タトラボ代表 
・福岡ソフトバンクホークス・筋トレ指導(2010.11~)
・『筋力強化の教科書』(東京大学出版会)石井直方・柏口新二・髙西文利著
※タトラボでは「パーソナル指導・研修会・講習会等」を承ります。
 
(た)楽しい・正しい筋トレは体づくり
(か)体づくりは人間づくり
(に)人間づくりは幸せづくり
(し)幸せづくりは楽しい・正しい筋肉づくり(筋トレ)から
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